たぶん片付け日記

□汚部屋(倉庫系)出身、片付け中。散らからない部屋を目指してます。 熟考型、面倒くさがり、物忘れ多い、捨てられない、外面が良い。不安から買い物依存気味だった時期有り。

読書感想■丘の屋敷

丘の屋敷 (創元推理文庫 F シ 5-1)

※幽霊系ホラー 表紙でも嫌な人がいると思うので、画像は伏せます

 

 

Amazonレビューを見て買ったくちです。

(同作者のものは、『ずっとお城で暮らしてる』だけ既読)

 

なんだかホラーというより、ただ可哀想な話だったなぁ……。

中盤で、最初の心霊現象が起こる当たりが怖さのピークでした。それ以外は、ただ主人公エレーナの不遇に同情した。

屋敷が、居心地のいい場所になった理由もよくわかる。

 

エレーナは目をつぶり、屋敷の雰囲気や音や匂いを全身で感じながらため息をついた。台所のむこうの茂みでは、咲き乱れた野の花がうっとうしいほどの香りを放ち、小川を流れている水は、石にあたってまぶしくきらめいている。

 

 シャーリィ・ジャクスン 丘の屋敷 315ページより

彼女の十数年ぶりの新しい人間関係が築き上げられ、生きがいをそこに感じたっていうのは、全然おかしくないと思う。屋敷に来た時のあの、期待に満ちたエレーナの心理描写や、セオドラとの関係は、とても良かった。

猜疑心が強いエレーナは、それさえ薄まれば、まだ全然この先も、うまくやっていけたんじゃないかって、思います。

 

最後、博士の婦人に、姉の車を盗んだってことで嫌味を言われたのが、読んでて一番憤ったポイントでした。もー事情を知らないのはわかるけど、エレーナはあの一言で、結末を決めたんじゃないかとすら思った。

姉は家に金銭的援助はしていたのかな。それにしたって、エレーナが車に半分お金をだしたっていうくらいだから、何ももらってなかったんだろうか。ずるいというか、理不尽というか……。介護問題は仕方なかったにしても、お金の問題は置いといたとしても、エレーナがこうなってしまった一番大きい要因は、あの姉にあるんじゃないかと思う。

冒頭の会話からしても、20代のほどんどを母のために捧げたエレーナに対して、本当になんとも思ってないんだなというのが、よくわかる。きっと、エレーナがいなかったら自分が大変だから、居て母の世話をするのは当たり前、ぐらいにしか思ってないんだろう。じゃなきゃさ、もっとこう、何かあるだろうと思うんだよ。家庭があるっていうのが、免罪符になるとでも思ってるのかな。彼女は、もし自分とエレーナが逆の順番で生まれてきていたら、どうしていたんだろう。

最後はちゃんとした結がありましたが、それがあったために怖さが半減してしまったなと思いました。

結局、屋敷での心霊現象っていうのは、その子どもたちの霊だったのかな? 

映画版もあるというので少し気になる。映像だとキツイかな。